●すずめの戸締まり

ラブストーリー裁判!?
『すずめの戸締まり』鑑賞。東日本大震災により母親を失った少女・すずめが、止まってしまった時間を再び動かしていく物語でした。
かつて伯母に「一人で大きくなった気でおって!」と叱られた日のことをふと思い出しました。幼い頃には分からなかった周囲の支え――食事を用意し、学校に送り出し、ただ黙ってそばにいてくれる人たちの存在。その有り難さに気づいていくすずめの姿が教えてくれたように思います。
また、以前あるご門徒さんが、七回忌の折におっしゃった言葉が心に残っています。「あの人はもう、いないということがわかりました」。突然夫に旅立たれ、ふさいでおられたのですが、娘さんと共に鎌倉の大仏様など仏縁のある場所を巡られたと伺いました。
人にはそれぞれ悲しみのスピードが違って当然。先のご門徒さんには、6年の歳月が必要だったのでありましょう。すずめが震災の地に足を運ぶ姿と、ご門徒さんが仏縁の地を訪ねられた旅が重なって見えました。
さて、恋愛は主題の邪魔と感じたが、珍しく参加した娘が「絶対必要!」とのこと。敗訴。
トホホ…
●映画情報
解説・あらすじ
「君の名は。」「天気の子」の新海誠監督が、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる「扉」を閉める旅に出た少女の冒険と成長を描いた長編アニメーション。
九州で暮らす17歳の岩戸鈴芽(すずめ)は、扉を探しているという旅の青年・宗像草太と出会う。彼の後を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、そこだけ崩壊から取り残されたかのようにたたずむ古びた扉を見つけ、引き寄せられるようにその扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々と扉が開き始める。扉の向こう側からは災いがやって来るため、すずめは扉を閉める「戸締りの旅」に出ることに。数々の驚きや困難に見舞われながらも前へと進み続けるすずめだったが……。
「罪の声」「胸が鳴るのは君のせい」などに出演してきた若手俳優の原菜乃華が、オーディションを経て主人公すずめ役の声優に抜てきされた。草太役はこれが声優初挑戦の「SixTONES」の松村北斗。そのほか、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、松本白鸚らが声優を務め、新海作品常連の神木隆之介、花澤香菜も出演。音楽も、新海監督と3度目のタッグとなる「RADWIMPS」が、作曲家の陣内一真とともに担当した。2023年・第73回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品され、同映画祭で最高賞の金熊賞を受賞した「千と千尋の神隠し」以来21年ぶりとなる、日本アニメーション作品のベルリン映画祭コンペ入りを果たした。
2022年製作/121分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2022年11月11日
スタッフ・声優・キャスト
監督
新海誠
原作
新海誠
脚本
新海誠
岩戸鈴芽:原菜乃華
宗像草太:松村北斗
岩戸環:深津絵里
岡部稔:染谷将太
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