●みとりし

クオリティー・オブ・デス(死の質)。住職の役割は?
映画「みとりし」鑑賞。終末期を迎えた人に寄り添い、最期を看取る「看取り士」という職業をテーマにした作品。第一人者である柴田久美子氏の活動が原案。
「人は一人で生まれ、一人で死ぬ。でも、誰かに見送られることで、人は最後まで《人》でいられるんだ」「看取りは、死ぬ人のためじゃない。残される人のためでもあるんだよ」「死ぬときくらい、笑っていたいんだよ」の台詞が心に残りました。心温まるお別れの裏では遺産問題があったり、看取り士たちの実体験が描かれていて、お葬式が始まるまでには、様々なドラマが積み重なっているのだと、改めて考えさせられました。
とは言え、感染症対策で、面会も叶わず、お看取りが出来なかったお葬式も増えてきました。
さて、今際の際、阿弥陀様を思い浮かべながら臨終を迎えられるように枕元でサポートする役目を互いに担い合う。それが善知識の始まりだそうです。看取り士に似てると思いました。
なのに、先月観た「お終活」では、葬儀のBGMとしてでも僧侶が登場しましたが、今月は全く出る幕はありませんでした。トホホ…
●映画情報
解説・あらすじ
温かい死を迎えるために、本人の希望する形で旅立つ人の心に寄り添いながら見届ける「看取り士」を描いたヒューマンドラマ。一般社団法人「日本看取り士会」の代表理事を務める柴田久美子さんの経験を原案に、主演も務める榎木孝明が企画から携わり映画化した。定年間際のビジネスマン柴久生は交通事故で娘を亡くし、自殺を図ろうとしていた。そんな彼の耳に聞こえた「生きろ」の声。その声は柴の友人・川島の最期の時の声だと、川島の看取り士だった女性から聞かされる。それから5年後、岡山・備中高梁で看取り士としてのセカンドライフを送る柴は、9歳の時に母を亡くした新人・高村みのりたちとともに、最期の時を迎える人びとを温かく支えていく。柴役を榎木、みのり役を村上穂乃佳が演じるほか、斉藤暁、つみきみほ、宇梶剛士、櫻井淳子らが脇を固める。監督は「ママ、ごはんまだ?」の白羽弥仁。
2018年製作/110分/G/日本
配給:アイエス・フィールド
劇場公開日:2019年9月13日
スタッフ・キャスト
監督
白羽弥仁
原案
柴田久美子
脚本
白羽弥仁
柴久生:榎木孝明
高村みのり:村上穂乃佳
早川奏太:高崎翔太
清原:斉藤暁
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