●PLAN 75

現代版姥捨て山には申し訳なさすらない…
『PLAN 75』鑑賞。少子高齢化・医療費・年金の増加を解決するため、国が75歳以上の人に便宜を図り、安楽死を勧める政策が施行された近未来を描いた作品。
行政の窓口で申込者と関わりを持つ職員たちが、本来なら「お金がないから死んでくれませんか」という内容なのに、「貴方のためを思っての事」のようになっている世論(自分を含む)に違和感を持ち始め、苦悩していくお話。
イギリスでは実際に、障害者保障費削減のため、遺伝子検査と堕胎費用を無料化する制度があるそうだ。また、チェルノブイリ原発事故では、ロシアが強制避難を主導したが、同レベル災害の福島原発では、一部を除き、混乱を招くとして危険すら知らせず、避難は自己判断だった。何方にしても、厳しく残酷な決断を当事者に選ばせるやり方がずるいと思う。
映画は、安楽死を望んだ主人公が、死を間近に見て、施設を抜け出すシーンで終わる。頭では死を望んでいても、身は最後の一瞬まで生きようとしていたのだと思う。
さて、毎月発行が遅れてる『明顕』。頭は急いでいるのですが、身の方が中々伴わず、トホホ…
●映画情報
解説・あらすじ
これが長編デビュー作となる早川千絵監督が、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の一編として発表した短編「PLAN75」を自ら長編化。75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本を舞台に、その制度に翻弄される人々の行く末を描く。少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度「プラン75」が国会で可決・施行され、当初は様々な議論を呼んだものの、超高齢化社会の問題解決策として世間に受け入れらた。夫と死別し、ひとり静かに暮らす78歳の角谷ミチは、ホテルの客室清掃員として働いていたが、ある日突然、高齢を理由に解雇されてしまう。住む場所も失いそうになった彼女は、「プラン75」の申請を検討し始める。一方、市役所の「プラン75」申請窓口で働くヒロムや、死を選んだお年寄りにその日が来るまでサポートするコールセンタースタッフの瑶子らは、「プラン75」という制度の在り方に疑問を抱くようになる。年齢による命の線引きというセンセーショナルな題材を細やかな演出とともに描き、初長編監督作にして第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品。初長編作品に与えられるカメラドールのスペシャルメンション(次点)に選ばれた。ミチ役で倍賞千恵子が主演。磯村勇斗、たかお鷹、河合優実らが共演する。
2022年製作/112分/G/日本・フランス・フィリピン・カタール合作
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2022年6月17日
スタッフ・キャスト
監督
早川千絵
脚本
早川千絵
脚本協力
ジェイソン・グレイ
角谷ミチ:倍賞千恵子
岡部ヒロム:磯村勇斗
岡部幸夫:たかお鷹
成宮瑶子:河合優実
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