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もしもの時、お寺での葬儀を。丹波市・明顕寺が伝える、故人を温かく見送る意味

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2025.06.16

大切な方が、ご逝去された、あるいはその時が近づいている。 深い悲しみと、これから「何をどうすればいいのか分からない」という大きな不安の中にいらっしゃるのではないでしょうか。

こんにちは。兵庫県丹波市の真宗大谷派 明顕寺(みょうけんじ)です。

まず、慌てないでください。そして、どうかお一人で抱え込まないでください。私たちお寺は、そのような時にこそ、皆様の心に寄り添い、進むべき道を照らす存在でありたいと、心から願っております。

近年、葬儀は斎場やセレモニーホールで行うのが一般的になりました。しかし、古来より葬儀は、故人様が日頃から手を合わせ、心の拠り所としてきた「お寺」で執り行うのが本来の形でした。

この記事では、今改めて「お寺でのご葬儀」が持つ深い意味と、もしもの時に、明顕寺がどのようにお手伝いできるのかについてお話しします。

斎場と、お寺での葬儀。その一番の違いとは

斎場やセレモニーホールは、葬儀を行うための専用施設として、非常に機能的で整った設備を持っています。それは素晴らしいことです。

では、「お寺での葬儀」が持つ、他にはない価値とは何でしょうか。 それは、ご本尊である阿弥陀如来(あみだにょらい)様の御前、つまり仏様のいらっしゃる空間そのものから、故人様を浄土へとお見送りできる、という点に尽きます。

お寺は、単なる「会場」ではありません。500年以上の長きにわたり、この丹波の地で、数えきれないほどの喜びや悲しみを見守り続けてきた、祈りの空間です。その清浄で厳かな空気の中で行うお別れの儀式は、故人様への最大の敬意であり、ご遺族の心にも深い安らぎをもたらしてくれます。

お寺で葬儀を行うこと、3つの大きな意味

1. 阿弥陀様の御前で、厳かに見送ることができます 明顕寺のご本尊、阿弥陀如来は、すべての命を分け隔てなくお救いくださる仏様です。その仏様に見守られながら、「この人生、お疲れ様でした。安らかに浄土へお還りください」と手を合わせる。それは、故人様にとって、この上ない安心に包まれた旅立ちとなるでしょう。

2. 時間に追われず、心ゆくまでお別れができます 多くの場合、お寺でのご葬儀は、その時間、その空間がご遺族だけの「貸し切り」となります。斎場のように、次のご葬家の時間を気にして慌ただしくお別れをする必要はありません。故人様の好きだった音楽を流したり、思い出の品を飾ったりと、心ゆくまでの、温かいお別れの時間を過ごしていただけます。

3. これから続く「ご縁」の始まりになります 葬儀は、お別れであると同時に、故人様を縁とした、お寺との新しい「ご縁」の始まりでもあります。四十九日、一周忌、三回忌…。これから先、ご遺族が故人を偲び、手を合わせる度、その場所はいつも、葬儀を行ったこの明顕寺の本堂です。お参りに来るたびに、故人様との最後の温かい時間を思い出すことができる。このつながりこそが、残されたご家族の心を、永きにわたって支えてくれるのです。

「まず、何をすれば」という方へ。慌てないための手順

もしもの時、パニックになって葬儀社にだけ連絡をしてしまい、後から「お寺での葬儀も考えたかった」と後悔される方もいらっしゃいます。

どうか、覚えておいてください。

手順1:まず、明顕寺にご連絡ください ご逝去の報に接したら、まず、明顕寺にお電話ください。当山は24時間いつでも、お電話でのご相談に応じております。深夜・早朝でも、一切ご遠慮は要りません。まずはお気持ちを落ち着け、ご住職にご相談ください。

手順2:葬儀社との連携 お寺で葬儀を行う場合も、ご遺体のご安置や搬送、お棺の手配など、葬儀社さんの協力は不可欠です。明顕寺では、地域の信頼できる葬儀社と密に連携しておりますので、ご安心ください。ご希望があれば、当山から葬儀社をご紹介することも可能です。私たちは、ご遺族、葬儀社、そしてお寺の三者で、故人様にとって最善のお見送りができるよう、力を合わせてお手伝いします。

手順3:日程と内容の打ち合わせ ご住職が、ご遺族のお気持ちやご希望を丁寧にお伺いしながら、葬儀の日程や内容を一緒に考えさせていただきます。費用に関するご不安も含め、どんなことでも率直にお話しください。

大切な方との、ただ一度きりのお別れのために

人生の最期のお別れは、やり直しがきかない、ただ一度きりの大切な儀式です。だからこそ、流れ作業のように進めるのではなく、故人様とご遺族の心に、深く温かい記憶として残るものであってほしいと、私たちは切に願っています。

元自衛官という経歴を持つ住職が、皆様の悲しみに寄り添い、もしもの時に、頼れる存在として、真心を込めてお見送りの儀式を執り行います。

どうぞ一人で悩まず、まずは明顕寺にお電話ください。私たちは、いつでもあなたのそばにいます。

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