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映画と真宗⑫

ニュース

2025.10.28

『舟を編む』鑑賞。日頃から収集した100万語以上の言葉から24万語を厳選し、語注を推敲し編纂する作業。一冊の辞書が出来上がるまで18年間という膨大なお手間がかかるという映画。仏教語辞典という物があるが、印度からシルクロードを渡り、中国~朝鮮を経て日本に伝わり、更に翻訳作業まで加わる。先達方のご苦労が積み重なって、私にもお経の言葉が少しだけ分かるという事が起こっているのだと考えると、凄いと思う。
また劇中、「言葉の意味を知りたいとは、誰かの考えや気持ちを、正確に知りたいということです。それは、人とつながりたいという願望ではないでしょうか」という台詞が印象に残った。阿弥陀様が「一つの所で共に出遇う」お浄土を建立されたのも、それが人間の根源的な願いだからなのではないでしょうか。
さて、娘に文末に付ける「草」という言葉を教わった。「笑い」の意味らしい。ネット上のやり取りで、笑いを省略して「W」と記すのを草に見立てたのだそうだ。中笑いは「森」、大爆笑は「アマゾン」となるらしい。理解不能。誰か辞書をお願いします。トホホ…

●映画情報

解説・あらすじ

これが長編デビュー作となる早川千絵監督が、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の一編として発表した短編「PLAN75」を自ら長編化。75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本を舞台に、その制度に翻弄される人々の行く末を描く。少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度「プラン75」が国会で可決・施行され、当初は様々な議論を呼んだものの、超高齢化社会の問題解決策として世間に受け入れらた。夫と死別し、ひとり静かに暮らす78歳の角谷ミチは、ホテルの客室清掃員として働いていたが、ある日突然、高齢を理由に解雇されてしまう。住む場所も失いそうになった彼女は、「プラン75」の申請を検討し始める。一方、市役所の「プラン75」申請窓口で働くヒロムや、死を選んだお年寄りにその日が来るまでサポートするコールセンタースタッフの瑶子らは、「プラン75」という制度の在り方に疑問を抱くようになる。年齢による命の線引きというセンセーショナルな題材を細やかな演出とともに描き、初長編監督作にして第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品。初長編作品に与えられるカメラドールのスペシャルメンション(次点)に選ばれた。ミチ役で倍賞千恵子が主演。磯村勇斗、たかお鷹、河合優実らが共演する。

2022年製作/112分/G/日本・フランス・フィリピン・カタール合作
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2022年6月17日

スタッフ・キャスト
監督
早川千絵
脚本
早川千絵
脚本協力
ジェイソン・グレイ
角谷ミチ:倍賞千恵子
岡部ヒロム:磯村勇斗
岡部幸夫:たかお鷹
成宮瑶子:河合優実

宗教法人・慈雲山明顕寺(真宗大谷派・兵庫県丹波市柏原町)では、仏さまの教えを身近に感じていただけるお寺として、法事・葬儀・納骨・永代供養・墓じまい・個別納骨・合同納骨など、各種のご相談を承っております。

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