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映画と真宗⑬

ニュース

2025.11.06

『ラーゲリより愛を込めて』鑑賞。「終戦50年に寄せて」という文章を本紙に掲載した際、「終戦ではなく敗戦です」というお便りを頂き、以降、ご門徒さんの戦争体験談を聞かせて頂くようになりました。4月に還浄された平口義雄さんはシベリア抑留体験者。蛇がご馳走で、イタチはどうやっても食べれなかった。体重は30㎏代に落ち込み、手の産毛も縮れて生える力もなかったと伺った。映画中、ラーゲリで犬を飼い、その犬が帰国船を追いかけてくるシーンがあり違和感を感じたが、史実だそうだ。よく、食べられなかったと思う。班別に配給される僅かな食料を受け取る際、体当たりされトレーよりこぼれた落ちた食事を他の班員に奪われても、どうすることも出来ない。「良い人から死んでいった」と語られた義雄さんは、帰国後、睡眠導入剤がないと寝られない程の深い傷を心に抱えておられた。聖人から「さるべき業縁のもよおさば如何なる振る舞いをもすべし」「罪悪深重」と聞いても他人事で済ませられるのは、私の心が美しいのではなく、そういうご縁に遭ってないだけか。トホホ…

●映画情報

解説・あらすじ

二宮和也が主演を務め、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男を演じた伝記ドラマ。作家・辺見じゅんのノンフィクション小説「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」を基に、「護られなかった者たちへ」「糸」の瀬々敬久監督がメガホンをとった。

第2次世界大戦後の1945年。シベリアの強制収容所に抑留された日本人捕虜たちは、零下40度にもなる過酷な環境の中、わずかな食糧のみを与えられて重い労働を強いられ、命を落とす者が続出していた。そんな中、山本幡男は日本にいる妻や子どもたちのもとへ必ず帰れると信じ、周囲の人々を励まし続ける。山本の仲間思いの行動と力強い信念は、多くの捕虜たちの心に希望の火を灯していく。

山本の妻・モジミ役に北川景子、山本とともにラーゲリで捕虜として過ごす仲間たちに松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕と豪華キャストが集結。

2022年製作/133分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2022年12月9日

スタッフ・キャスト
監督
瀬々敬久

原作
辺見じゅん

脚本
林民夫

山本幡男:二宮和也
山本モジミ:北川景子
松田研三:松坂桃李
新谷健雄:中島健人

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